pegawa's blog

昔 ピープルという ビデオレンタル屋がありました 都築さまより<a href=http://roadsidediaries.blogspot.com/2009/11/blog-post_11.html>ビデオ・スターの死</a>

ピープルとカレー

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レンタルビデオ屋ピープルから、駅にに向かって2分ほど戻ったとこに

そのカレー屋はあった。

その名も『M'S CURRY(エムズカレー)』。

 

市場の一画にできた、その小さなカレー屋は最初のころは暇そうだった。

僕は、もうそのころ14時間毎日ひとりでピープルを営業していたので、

食事は一旦店に鍵を閉めて、近所の弁当屋で買ってきたり、出前を頼んだりするしかなかった。

 

いつものように店を一旦閉めて通勤途中にできた、

その暇そうなカレーを訪ねたとき、

店には誰もいなかった・・・・・

と、思ったら小さい厨房の下の階から顔を出した!

どうも仕込みを階下でしてたらしい。

色の黒いその店主とおぼしき人物はエキゾチックで、

多分、日本人なんだろうけど一見するとインド人?

しかし、流暢な日本語で対応してくれて

持ち帰りもオッケーとのこと、

取り合えず注文して

10分後ぐらいに、また訪ねた。

 

プラケースに入ったそのカレーはタイヘンにおいしそうな匂い!

 

早速持ち帰って、むさぼるように食べた!

今まで食べたことの無い味!

オマケにご飯大盛りだった!

 

それから、何日か続けてその店のカレーを食べ続けた。

ポーク、チキン、野菜、今日の気まぐれ・・・

いろいろ食べたけど、やはりポークが一番!

ちょっと欧風の濃い味わい。

作り置きでなく、肉とルーを一杯一杯混ぜ合わせて鍋で作るカレー!

 

数ヶ月もすると、年中カレー屋は年中、お客さんで一杯になった!

「電話注文でもいい」と店主は言ってくれたが、

忙しそうで忍びないので

いつも店を訪ねていった。

 

注文してから、3往復したこともある・・・

たくさんくるお客さんをカレー屋さんはさばききれなくて、

持ち帰りが後回しになっていたのである。

 

が、どうせ、昼は(夜もだが・・・・)暇なピープル。

一向に気にならなかった。

 

その内、カレー屋さんは人も雇うようになり、

ちょっとは余裕ができたようだった。

 

カレー屋の店主も映画が好きだったようで

自分の店を閉めた遅い時間にピープルに借りにきてくれた。

いつも作品選び一切任せてくれた。

 

でカレー屋さんに来たお客さんが

町で一番恐ろしいビデオ屋を恐々訪れてくれたり、

店で香しいカレーを食べてる僕に教わって

カレー屋に行ってみるピープルのお客さんも増えていった。

 

しかし・・・

いきなり・・・

そんな幸せもおしまいになった。

 

ピープルを閉めるときに

慌しくごあいさつには行った。

「また、ゆっくり来ます」

なんて僕は言ってた・・・

 

けど、ピープル閉めて、しばらくして

店主が急に倒れて

そのまま天に召されてしまった・・・

 

嗚呼・・・・

いまでも、あの場所に行くとカレーの匂いがするような・・・

サラダもおいしかったんだよなあ・・・・

 

中村正三郎のホットコーナー」より

笹塚「M's Curry(エムズカレー)」のこと。ピープル江川映画日記、続行中\(^O^)/

 

http://iiyu.asablo.jp/blog/2011/04/03/5771973