pegawa's blog

昔 ピープルという ビデオレンタル屋がありました 都築さまより<a href=http://roadsidediaries.blogspot.com/2009/11/blog-post_11.html>ビデオ・スターの死</a>

ラッパーズ デヴュー

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たぶん、そのころ屋根裏(下北沢)上のコート着てるのがショウジくん

 

大学に入学後もやってる事は同じで、僕はまたバンドを組んだ。

最初に組んだのは、またまたザ・スターリンのカヴァーバンド。
ライブの時、テラスの雨よけからダイブしたりした。
若かったから…。

そしてノイズバンド!
「玉砕ピューリタン」と言う名前だった。
このバンドでギターを弾いていたのが、
今もビックEで一緒に活動しているショウジくんで、
当時発売されたばかりのBOSSのデジタルディレイとギターアンプ2台使って、
スペーイシーかつなにがなんだかわかんなくなるハードコアメタル(?)な演奏をしていた。

僕らはノイズとは言っても学生バンドなので、ライブは学祭の時に学内でやった。
ノイズバンドのくせに、ちゃんと組まれた野外ステージで。
ゼネコンに就職したOBが居たので、イントレが借りられたのである。
それを学生が人海戦術で組み立て!
対バンは「ミミダレ」と言うやっぱりノイズバンド。
分かる人には分かるだろうけど、名前はハナタラシのモジリである。
何故か、メンバーは重複していた。
「メタルパーカション」こと、
工場から持ってきたドラムカンをガツンガツン殴るパートが
バンドに居るのが80年代スタイル!
(ちなみに小型ドリルや小型旋盤使うのは90年代スタイル)。
今でも学生ノイズバンドとかいっぱいあるんだろうなあ~。
八王子の山奥の大学ではあったが、後日、同じ野外ステージで、
リップクリームやルーズ、リアルなんかが演奏したのだった。


そんなある日、当時仲の良かったグレートリッチーズのキーボード、
ワキタ君が、長年集めた衣装を僕にゆずってくれた。
ハコを開けて愕然。
ほとんどがヒッピースタイル!
だ、ダサい・・・。
あまりのダサさにしばし呆然としていた僕だったが、ハタと思いついた。
逆に、今時だれも着ないこのダサいダサい衣装を、あえて全員着ているバンドってカッコよくないか?
ヒラヒラした衣装とか、裾がひろがったジーンズなんかを着て、ハードロックをやったらどうだろう?
あの頃、パンクとメタルの融合というのは随分あったが、そういうアプローチはなかった。
当時MC5やブルー・チアーが関西方面ではなぜかブームで、僕もよく聴いていた。
MC5ブルー・チアー、つまりはビックマフ!スーパーファズ!
売ってもらった衣装セットの中には数人分のカツラまで入っていた。
当然のごとく金髪!

僕は、この衣装やカツラを着けて、スーパーファズビッグマフな演奏をキメてくれるメンバーを探した。
ギターは玉砕ピューリタンに居たショウジくん。
もう一人のギターは巨漢のMくん(体格が立派過ぎで、合うサイズがなかなか無くて困った・・・)。
ベースとドラムも御学友。
本末転倒っぽいけど、足らない分のラッパズボン(ベルボトム)は中野の古着屋で買い求めた。
そう、バンド名は「ラッパーズ」!!!!
練習もいっぱいした。

そして、結成1ヶ月でデビュー。
1987年4月29日、当時の天皇誕生日
原宿歩行者天国続・国家秘密法大反対ギグ」!

ホコテンといっても、まだホコテンブームの前だったので、実際は代々木公園の前の歩道橋の下。
テーゼなど、かなりの数のバンドが出たので客は沢山いた。
何と言っても"国家秘密法大反対"ギグと言うポリティカルなイベントだったので、
片耳イヤホンでダサい背広、マスクのドヤ顔の公安も沢山いたんだろうけど、
ノンポリの僕は当時は全然気づかなかった。
ちなみに、母校法政の市ヶ谷校舎は中核派が多かったので、公安はかなりの数常駐していた。
あまつさえ、いわゆるカマボコ車といわれる装甲バスまで常駐。
中核派学生の監視」は大事な予算源だったのであろう。

で、ライブ!
一曲目はツェッペリンの「ロックンロール」!
あとは元祖パンク?の曲「コミュニケーション・ブレイクダウン」!
ブルー・チアーの「サマータイムブルース」
MC5「キック・アンド・ジャムス」もやったような・・・・・
当時珍しかったビデオカメラで、ライブの様子を撮影してる人もいた。
が、お調子者の僕は、歌ってる最中、そのカメラを蹴っ飛ばして叫んだ。
「ヨーコソー!」
キヨシローの影響である。



ライブは終わった。
カメラを蹴っ飛ばされた人が、マイクを掴んで
「今日の君たちの演奏は、秘密法とはまったく関係ない!ただバンドが浮かれてるだけだ」
と、イベントを総括するアジテーションをしてた。
ビール(本物、当時はニセはなかった)呑みながら
「その通り」
と僕は思っていた。